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産後は骨盤が歪んでいる?理学療法士が解説する骨盤の変化と正しいケア

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「産後は骨盤が歪んでいるから、矯正したほうがいい?」

「骨盤が開いたままだと、腰痛やぽっこりお腹の原因になるの?」

出産後、このような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

産後の体型や腰痛について調べると、「骨盤の歪み」や「骨盤矯正」という言葉をよく目にします。

しかし、産後の骨盤は、本当に歪んでしまっているのでしょうか?

実は、妊娠・出産によって骨盤周囲に変化が起こるのは自然なことですが、必ずしも骨盤が歪んでいるわけではありません。

てんしょー
てんしょー

今回は理学療法士の視点から産後の骨盤に起こる変化と、産後リカバリーで大切にしたい考え方を解説します

※この記事は「産後リカバリー」という考え方を前提にしています。初めての方は、先にこちらをご覧ください。

この記事を書いてる人
  
  

てんしょー

 
      
  • 理学療法士としてヘルスケア領域に従事
  •   
  • 体を壊さず整える、産後ケアの考え方を発信
  •   
  • 医学的な視点からわかりやすく解説
  •  

産後は本当に骨盤が歪んでいるの?

まず知っておきたいのは、産後の骨盤の変化と骨盤の歪みは同じではないということです。

骨盤は、左右の寛骨と仙骨などから構成され、身体を支える重要な役割を持っています。

妊娠中はホルモンの影響やお腹の成長によって、骨盤周囲の靱帯や関節、筋肉に変化が起こります。

また、出産時には赤ちゃんが産道を通るために、骨盤周囲の組織に大きな負担がかかります。

こうした変化によって産後に骨盤周囲の不安定感や痛みを感じることがあります。

ただし、これらは必ずしも骨盤の骨が大きくずれたり、異常な位置に固定されたりしていることを意味しません。

産後の身体を考えるうえでは、「骨盤が歪んでいる」と決めつけるのではなく、骨盤周囲の関節・筋肉・靱帯がどのような状態になっているかを考えることが大切です。

産後の骨盤に起こる3つの変化

骨盤周囲の靱帯や関節に変化が起こる

妊娠中は、出産に向けて骨盤周囲の靱帯や関節に変化が起こります。

特に、仙腸関節や恥骨結合などは、妊娠・出産に伴う影響を受ける部位です。

出産後もこれらの組織がすぐに妊娠前と同じ状態に戻るわけではありません。

そのため産後に骨盤周囲の痛みや違和感を感じることがあります。

ただし、骨盤の動きには個人差があり、痛みがあるからといって必ずしも骨盤がずれているとは限りません。

骨盤底筋などの筋肉が影響を受ける

産後の骨盤を考えるうえで、特に重要なのが骨盤底筋です。

骨盤底筋は、骨盤の底に位置する筋肉群で膀胱や子宮、直腸などを支える働きがあります。

妊娠中は赤ちゃんの重さによって骨盤底筋に負担がかかり、経腟分娩では出産時にも大きな負担がかかります。

その結果、産後に骨盤底筋の筋力や働きが変化することがあります。

尿漏れや骨盤周囲の不安定感などが気になる場合には骨盤底筋の状態を確認することも重要です。

産後の骨盤ケアでは、骨の位置だけでなく、骨盤を支える筋肉の働きにも目を向ける必要があります。

姿勢や身体の使い方が変化する

妊娠中はお腹が大きくなることで身体の重心が変化します。

また、産後は授乳や抱っこなど、育児に伴う動作が増えていきます。

例えば、片側ばかりで赤ちゃんを抱っこしたり、腰を反らせた姿勢で立ったりすることがあります。

こうした身体の使い方が続くと骨盤周囲や腰に負担がかかる場合があります。

このような場合は骨盤を外から矯正することだけでなく、姿勢や動作・筋肉の働きを見直すことも大切です。

産後の骨盤矯正は必要?

では、産後は骨盤矯正を受けたほうがよいのでしょうか?

結論からいうと、すべての産後女性に骨盤矯正が必要というわけではありません。

産後の骨盤周囲の状態には個人差があります。

痛みや不調がなく日常生活に問題がない場合に必ずしも骨盤矯正を受ける必要はありません。

また、骨盤矯正という言葉には施術によって関節の動きを整えるものや筋力トレーニング、姿勢指導などさまざまな方法が含まれています。

そのため「骨盤矯正」という名称だけで効果を判断するのではなく、どのような目的で何を改善するためのケアなのかを確認することが大切です。

腰痛や恥骨周囲の痛み、尿漏れなどの症状がある場合には、医療機関や産後の身体に詳しい理学療法士などに相談し、原因に応じた対応を検討しましょう。

産後の骨盤ケアで大切な3つのこと

産後の骨盤ケアでは、骨盤の位置だけに注目するのではなく身体全体の回復を考えることが大切です。

骨盤周囲の筋肉を適切に使う

骨盤底筋や腹筋など、身体を支える筋肉が適切に働くことは産後の身体づくりに重要です。

まずは呼吸を整え、無理のない範囲で筋肉を使う練習から始めてみましょう。

日常生活の動作を見直す

授乳や抱っこ・赤ちゃんを抱き上げる動作など、産後は同じ動作を何度も繰り返します。

腰だけに負担をかけず股関節や膝も使いながら身体全体で動くことを意識してみましょう。

身体の状態に合わせて運動する

産後の運動は、身体の回復に合わせて段階的に進めることが大切です。

痛みや疲労が強い場合は無理をせず必要に応じて専門家に相談しましょう。

まとめ|産後は骨盤の歪みよりも身体全体を見直そう

産後は、妊娠・出産によって骨盤周囲の関節や靱帯、筋肉に変化が起こります。

しかし、産後の骨盤の変化=骨盤の歪み=矯正が必要、というわけではありません。

大切なのは、骨盤の位置だけに注目するのではなく、

  • 骨盤周囲の関節や靱帯の状態
  • 骨盤底筋や腹筋の働き
  • 姿勢や身体の使い方
  • 腰痛や尿漏れなどの症状

を総合的に考えることです。

産後の身体は、少しずつ回復していきます。

「骨盤が歪んでいるから、早く矯正しなければ」と焦る必要はありません。

まずは自分の身体の状態を知り、必要なケアを選択していくこと。

それが、体を壊さず整える産後リカバリーにつながります。

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